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March 12, 2017

ドラックストア、気象データ調査報告!

気候情報を活用した気候リスク管理技術に関する調査報告書:
・気象庁委託調査(インテージ):2016/03
・http://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/pdf/H26drug_abst.pdf
・本 調査は、気候の影響を受けやすい産業分野としてドラッグストア産業業界を対象とし、日本 チェーンドラッグストア協会(JACDS)の協力を得て、気象庁の委託調査として、株式会 社インテージ(以下、弊社)が実施したものである。

虫対策商品:
・虫さされ薬は、東京も岡山南部も平均気温がおおむね 18℃を上まわる頃から販売数が大 きく増え始める。殺虫剤も同様である。この気温と販売数の増加量を把握することによ り、気温の上昇に伴う販売数の増加の目安を立てることができる。
・虫さされ薬は、5 月中旬から 7 月中旬頃までは気温と販売数の関係が明瞭であるが、気 温のピークとなる 8 月には販売数は落ち、気温との関係は不明瞭となる。
・虫さされ薬、殺虫剤ともに、販売数が増加する期間において、週単位の気温の変動と販 売数の変動が連動している。この関係を把握することで、前週と比べた販売数の増加・ 減少の目安を立てることができる。
札幌市における殺虫剤の販売数は、東京よりも 5℃以上低い気温で増加しはじめ、気温 の上昇に伴い販売数が次第に増加する。増加し始める時期は東京とほぼ同じである。
・殺虫剤は、5 月上旬から 6 月下旬頃まで気温と販売数の関係が明瞭である。東京では平 均気温が 25℃に達した時の販売数が最大となった年が今回調査した 4 年間のうち 3 年あ った。
・虫さされ薬や殺虫剤の販売対策としては、販売最盛期に 2 週間先までの予測で平年より 高い時期や低い時期等の変動に着目し、それらの時期の販売数の目安を把握すること で、在庫量を確認しつつ品切れや売れ残りをおこさないように発注量を調整することが 可能である。

熱中症対策商品:
・熱中症対策商品である経口補水液は、平均気温がおおむね 23℃を超える頃から販売数 が大きく増加しはじめる。  熱中症搬送者数と経口補水液の販売数の関係をみると、搬送者数が増加し始める頃から 販売数も大きく増加しており、関係が認められる。これより、熱中症予防の観点からの 積極的な販売対策が推奨される。
経口補水液は、平均気温と販売数の前週差の関係も比較的明瞭である。
・スポーツドリンクも、上記 3 項と同様の傾向がみられる。ただし、販売数が大きく増加 しはじめる平均気温は、経口補水液よりもやや高いおおむね 25℃となっている。
・経口補水液やスポーツドリンクの販売対策としては、2 週間先までの気温予測で、熱中 症の搬送者数が増加し始める平均気温 25℃を超える時期を把握し、これらの商品の配 置を目立つところに変更する。また、25℃を超える確率が大きければ、来店客に熱中症 に対する注意を喚起しつつ、経口補水液やスポーツドリンク等を勧めて販売数を伸ばす ことなどが販売対策として有効である。

風邪・乾燥対策商品 :
・かぜ薬やハンドクリームは、平均気温がおおむね 25℃を下まわる頃から販売数が大きく 増加し始める。
東京では 2011 年から 2013 年までは残暑が厳しく、9 月中旬頃から 25℃を下まわった が、2014 年は近年の傾向とは異なり、8 月下旬から 25℃を下まわった。これに対応し て、かぜ薬やハンドクリームの販売数も例年より早く増加したものの、8 月下旬の時点で の販売数の増加は商品の入れ替えのタイミングが遅れるなどしたため限定的であった。
・かぜ薬や乾燥対策商品の販売対策としては、2 週間先までの平均気温の予測から、季節進 行が平年よりも早いのか遅いのかを把握して、平年より早いと予測された場合には、欠 品を防ぐため早めに在庫を確保する、かぜ薬や乾燥対策商品を手に取りやすいところに 置く、季節の変わり目や気温の変化に敏感な来店客を対象とした相談コーナーを設ける などが効果的である。

PI研のコメント:
・ちょうど、1年前の研究レポートですが、気象庁がインテージに委託し、日本チェーンドラッグストア協会が協力し、実施した気象データの活用研究ですが、興味深い内容です。3/7、気象庁が「気象ビジネス推進コンソーシアム」を立ち上げ、今後、本格的に気象データをビジネスにどう活用するかの研究開発がはじまりますが、このレポートの対象業界、ドラックストアも入っていますので、この続編が今後実施されるのではないかと思います。レポートでは、虫対策商品、熱中症対策商品、風邪・乾燥対策商品を取り上げていますが、それぞれ、18度C、23度C、25度Cがターニングポイントの温度との結果であり、これを踏まえて、2週間予報を活用し、年間計画を立てることがチャンスロスを防ぎ、需要最大、結果、売上増につながるのではないとの結論です。気象データ、特に、気温は季節と密接に関係しており、今回のデータで見ると、冬は10度以下、夏は20度以上、春、秋は10度以上20度以下、さらに、春は10度からの上昇期期間、秋は20度からの下降期間と見ることもできそうです。さらに、冬も夏も上昇期間と、下降期間に分けると、気温をマーチャンダイジングに活用するには1年を合計6つに分けることが、このレポートを読むと、合理的に思えます。気象データ、今後、ID-POSデータをどう活用するかも、大きな課題といえます。気象ビジネス推進コンソーシアムの動きもにらみながら、気象データの活用を本格的に進めてゆければと思います。

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March 12, 2017 |

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