ニトリH、2017年2月本決算、大幅増収増益!
ニトリホールディングス、2017年2月、本決算、3/28
・http://www.nitorihd.co.jp/news/items/HP_2017_4Q_tanshin.pdf
CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:779.30億円(昨年573.43億円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△420.47億円(53.96%:昨年△358.99億円)
⇒ 有形固定資産の取得による支出 :△349.66億円(昨年△280.21億円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:△64.14億円(昨年△99.43億円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):292.40億円 (昨年110.80億円)
B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:4,878.14億円
・自己資本比率:80.7%(昨年 79.5%)
・現金及び預金:705.60億円(総資産比 14.47%)
・有利子負債:31.42億円(総資産比 0.65%)
・買掛金 :160.01億円(総資産比 3.28%)
・利益剰余金 :3,611.03億円
P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:5,129.58億円(12.0%) 、営業利益:857.76億円(17.4%)
・経常利益:875.63億円(16.7%)、当期純利益:599.99億円(27.7%)
⇒ 通期予想:売上高:5,680.00億円(10.7%:進捗 0.00%)、営業利益:990.00億円(15.4%:進捗 0.00%)
・原価:45.76%(昨年 46.84%):-1.08、売上総利益:54.24%(昨年 53.16%)+1.08
・経費:37.53%(昨年 37.22%):+0.31
・営業利益:16.71%(昨年 15.94%):+0.77
ニトリホールディングスのコメント:
・家具・インテリア業界におきましても、業態を超えた販売競争の激化及び物流コストの上昇等により引き続き厳しい経営環境が続いております。
・家具・インテリア用品の販売:
・当社グループの取り組みといたしましては、新たな商品戦略として価格帯別のブランドを構築し、生活に必要な グッズを低価格で気軽に楽しく揃えられるブランド「DAY Value」を立ち上げ、カーテンや寝装カバーリング等で展 開を開始いたしました。今後も、平成29年秋に、より品質やデザインを重視したブランド「&Style」の展開を計画 する等、様々なニーズに対応できるコーディネートの提案を推進してまいります。さらに、品種を超えた季節コー ディネート企画商品「SEA」「Cafe Time」「WINTER HOLIDAY」シリーズについても好調な販売実績となりまし た。また、バーティカルマーチャンダイジング活動を継続し、複数商品での原材料の共通使用やオリジナルパーツ の開発、パッケージサイズの小型化等、全体最適の観点から商品開発を行い、コスト削減の追求と更なる商品力強 化に取り組んでおります。その他、ECサイトでご購入された商品をニトリ店舗で受け取れる「店舗受取サービ ス」を開始し、お客様の利便性向上に取り組んでおります。
・商品開発といたしましては、春夏向けの接触冷感機能を持つ「Nクール」シリーズや、秋冬向けの吸湿発熱機能 を持つ「Nウォーム」シリーズの高機能商品について、安定した商品供給体制の構築、原材料の改良による機能向 上や取扱品種の拡大に加え、テレビや雑誌など各種メディアを通じた販促効果もあり、前年同期を大きく上回る販 売実績となりました。家具においては、やわらかく包み込まれる寝心地と耐久性を追求した自社開発のベッドマッ トレス「Nスリープ」シリーズにおいて、バリエーションを拡大し売上を牽引したほか、多彩な色・サイズ・デザ インから組み合わせを選べる「NITORI STUDIO」のベッドフレームやソファが引き続き順調に売上を伸ばしておりま す。
・品質面では、経済産業省が主催する『第10回製品安全対策優良企業表彰』において、取引先との一体協業による 安全性確保や技術評価の徹底と事故防止策、製品安全の継続性を目指した取引先に対する技術指導等、当社グルー プの「製品安全」への取り組みが評価され5回目の受賞となり、当社としては初の大企業小売販売事業者部門にお ける「経済産業大臣賞」の受賞となりました。
・物流面におきましては、株式会社ホームロジスティクスが運営する「通販発送センター」(神奈川県川崎市)に おいて“人に優しい職場環境”を目指し国内で初めて導入した高密度保管型の「ロボット倉庫」が、業務用内装・ インテリア部門における『2016年度グッドデザイン賞』を受賞いたしました。さらに、近畿圏の店舗数増加、通販 事業の拡大に伴い、大阪府茨木市に大阪府下で運営中の物流拠点を集約統合し、施設内に「西日本通販発送センタ ー」を開設し商品供給拠点の増強及びさらなる物流効率化と安定化を目指しております。
・国内の出店につきましては、平成28年4月に当社グループで最大規模となるショッピングモール「ニトリモール 枚方」(大阪府枚方市)をオープンしたほか、新宿・池袋・中目黒等都心部や百貨店への出店を加速させた一方、 ニトリ創業の地である北海道にイオン名寄店を出店するなど郊外型店舗についても出店を継続し、新たな客層の獲 得を実現しております。その結果、当連結会計年度において関東地区で24店舗(出店26店舗、閉店2店舗)、近畿 地区で12店舗、その他日本国内で9店舗(出店10店舗、閉店1店舗)、計45店舗増加し国内の店舗数は428店舗とな りました。海外の出店につきましては、台湾・中国で各3店舗を出店し、海外の店舗数は台湾27店舗、米国5店 舗、中国11店舗と合わせて43店舗となり、当連結会計年度末における国内・海外の合計店舗数は471店舗となってお ります。
・CSRに関する取り組みといたしましては、北海道のさらなる観光発展に寄与するため小樽市中心部の歴史的建 造物を拠点とした「ニトリ小樽芸術村」を開設し「ステンドグラス美術館(旧高橋倉庫)」「アール・ヌーヴォー グラス館(旧荒田商会)」をオープンいたしました。また、「平成28年熊本地震」では、復興支援の一環として被 災地の方々へ毛布・敷布団等の寄贈を行ったほか、当日配送の実施や迅速な営業再開・商品供給体制の構築を実現 し地域住民の方々の早期の生活復旧支援に取り組みました。
ニトリ、経常益1000億円へ 18年2月期 :
・日本経済新聞:3/28
・https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=k201703280007
・ニトリホールディングスの業績が好調だ。28日、2018年2月期の連結経常利益が前期比14%増の1000億円になりそうだと発表した。増益は31期連続で、初めて1000億円台に乗せる。都心部への積極出店と商品の品質向上で客層を広げ、大型改装で既存店の客足を伸ばす。
ニトリホールディングスの株価:3/30
・https://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9843.T
・時価総額 1,595,342百万円(3/30) =13,940円(3/30) × 114,443,496株(3/30)
・株価13,940円(3/30)=PER(会社予想):23.32倍(3/30)×EPS 598.55円(2018/2)
・株価13,940円(3/30)=PBR(実績): 3.95倍(3/30)×BPS 3,530.51円(2017/2)
PI研のコメント:
・ニトリHが3/28、2017年2月期の本決算を公表しました。結果は大幅、増収増益、好決算です。すべての指標が2桁を優に超え、特に当期純利益は599.99億円、27.7%増となりました。投資家もこの業績を高く評価、株価は上昇、買いと判断しています。実際、PER23.32倍、PBRも3.95倍ですので、利益も資産も高い評価であり、3/30時点の株価は13,940円、1万円を優に超えています。ニトリHの特に、利益好調の要因ですが、原価が45.76%、昨年 46.84%と比べ、-1.08ポイントと大幅に下がったことが大きく、経費の+0.31ポイント増を補い、さらに、底上げしたことが大きいといえます。コメントでも「バーティカルマーチャンダイジング活動を継続し、複数商品での原材料の共通使用やオリジナルパーツ の開発、パッケージサイズの小型化等、全体最適の観点から商品開発を行い、コスト削減の追求と更なる商品力強 化に取り組んでおります。」とのことであり、バーティカルマーチャンダイジングの効果が原価削減に大きく寄与しているといえます。それにしても、原価45.76%、結果、売上総利益、すなわち、粗利は54.24%、これがニトリHの強さの源泉といえ、もはや小売業ではなく、メーカーといえます。ただ、気になるのは投資キャッシュフローであり、営業キャッシュフローの53.96%と、投資を抑制していることです。自己資本比率は80.7%ですので、財務は超健全、ここは攻めよりも守りを重視したキャッシュの配分であり、気になるところです。ニトリH、日経新聞でも報じられているように、来期はいよいよ、営業利益1,000億円が視野に入ったといえ、今期抑制した投資を収益確保にどう配分するのか、その動向に注目です。
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