学習なしのAIで発注、在庫問題に成果!
人の実績データに頼らずに自己競争により学習を行うビジネス向けAI技術を開発:
・サプライチェーンの発注問題において
在庫や欠品による損失を人の判断の1/4にできることを確認
・HITACHI(日立):12/25
・株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、複数のAI(Artificial Intelligence:人工知能)を相互接続したAI群でビジネスを表現し、AI群同士がコンピューター上で自己競争を行うことで、人が用意した実績データに頼らずに学習を行うビジネス向けのAI技術を開発しました。サプライチェーン上の複数の企業によるビジネスを模擬した「ビールゲーム」に本AI技術を適用したところ、人の経験に基づいた判断と比べて、在庫や欠品による損失を約1/4に低減できることを確認しました。すでに囲碁などの対戦型ゲームでは、自己競争によるAIの学習の有効性が示されていましたが、今回、不確定要素の多いビジネスの問題についても、自己競争を活用した学習が有効であることを示すことができました。
・本AI技術の有効性を、サプライチェーン上の複数の企業によるビジネスを模擬した「ビールゲーム」で検証しました。「ビールゲーム」では、小売、卸売、仲卸、工場の独立した4つのエージェントが発注量をそれぞれ決め、サプライチェーン全体で在庫や欠品といった損失を最小にすることを競います。このゲームでは、予測不能な需要変動の影響を常に受けるのに加え、各エージェントは在庫や欠品などの情報を互いに共有せずに発注量を決めざるをえないという制約があるため、ゲーム参加者間で状況が共有される囲碁のようなゲームにはない難しさがあります。このゲームで、熟練者が自らの経験に基づいて発注判断を行った場合には、35週で平均2,028ドルの損失を出すことが報告されていますが、本AI技術を用いることで、損失を489ドルまで低減できることを確認しました。
・1. 学習管理機能によりAIエージェントの学習を制御し、AI群全体のアウトカムを向上
・2. 学習モデルを交叉させることでより優れたモデルを生成し、AIエージェントを進化させる技術
PI研のコメント(facebook):
・アルファ碁ゼロが登場し、アルファ碁に100選100勝、これまでいない新たなアプローチ、教師なし学習が脚光を浴びていますが、日本でも日立がサプライチェーンの発注問題において、その効果を「ビールゲーム」で実証したとのことです。まだ、実践段階ではありませんが、これが実践に適用されると熟練した発注担当者よりも大きな成果をあげることが期待できると同時に、小売、卸売、仲卸、工場のサプライチェーン全体の最適化の実現につながる可能性を秘めているといえます。これまでSCMは、サプライチェーンマネジメント、ビジネスプロセスリエンジニアリングなど様々な取り組みが試みられてきましたが、このAIの登場で新たなアプローチが生まれるといえます。また、「電力・エネルギー、産業・流通・水、アーバン、金融・公共・ヘルスケアなど、幅広い分野における社会イノベーション事業に活用」とのことで、応用範囲は広いといえます。それにしても、競うというとが学習なしにつながり、しかも、新たな視点の導入、モデルの切り捨てなど、まるで進化論を地で行くような解決法であり、AIの活用方法もまだまだ奥が深いといえます。日立、いつこの技術を実践投入するのか、その動向に注目です。
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