NEC、AIを「成長軌道への回帰」の中核に!
NEC、2018年3月、本決算:4/27
CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:129,981百万円(昨年 92,525百万円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー: △14,231百万円(10.95%:昨年 6,425百万円)
⇒有形固定資産の取得による支出 : △43,253百万円(昨年△37,201百万円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:△7,239百万円(昨年△48,881百万円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):106,064百万円 (47,647百万円)
B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:2, 821,351百万円
・自己資本比率:31.2%(昨年31.8%)
・現金及び預金:346,025百万円(総資産比 12.27%)
・有利子負債:516,070百万円(総資産比 18.30%)
・買掛金:512,115百万円(総資産比18.16%)
・利益剰余金 :265,879百万円
P/L関連:キャッシュの創出:
・売上収益:2,844,447百万円(6.7%) 、営業利益:63,850百万円(52.6 %)
・税引前利益:86,941百万円(27.7%)
・通期予想:
⇒売上収益:2, 830,00百万円(△0.5%:進捗率 %)
⇒営業利益:50,000百万円(△21.7%:進捗 %)
・原価:71.96%(昨年71.65%):+0.31、売上総利益:28.04%(昨年28.35%):-0.31
・経費:25.66%(昨年26.21%):-0.55
・営業利益:+2.38%(昨年+2.14%):+0.24
NECのコメント:
・「成長軌道への回帰」では、①国内市場におけるNECグループのAI(人工知能)技術や生体認証、セキュリティ、ネットワークサービスなどの強みを活かした事業成長、②海外向けセーフティ事業の拡大に取り組みました。
・具体的には、国内では、住友電気工業(株)とAIやIoT(Internet of Things)技術を活用した自動車部品の企画・開発に関する協業を開始したほか、日本航空(株)とAIを活用した航空券の購入予測分析の実証実験や、国立研究開発法人国立がん研究センターとAIを活用したリアルタイム大腸内視鏡診断サポートシステムの技術検証を実施するなど、NECグループの技術を活かし、市場の変曲点を捉えた事業成長への取り組みを進めました。
・海外では、英国のサウス・ウェールズ警察に顔認証システムを提供し、カメラに映る人物と予め監視リストに登録された容疑者や要注意人物等とのリアルタイム照合を行うことで、UEFA(欧州サッカー連盟)チャンピオンズリーグ決勝戦の安全な試合運営に貢献しました。また、ワシントン・ダレス国際空港をはじめとする複数の米国主要空港では、搭乗ゲートで出国者の本人確認を行いセキュリティ強化とスムーズな搭乗を実現するため、認証システムの実証実験が行われています。ジョージア(旧グルジア)では顔認証技術が街中監視システムに利用されるなど、NECグループの顔認証技術は、様々な場面で安全・安心な社会の実現に貢献しています。さらに、セーフティ事業の成長加速に向けて、英国の地方政府や警察に強固な顧客基盤を有し、NECグループの生体認証技術、AI、映像解析などの最新技術とのシナジー効果が期待できる、英国のノースゲート・パブリック・サービシズ社を買収しました。
NECの株価:5/2
・時価総額779,076百万円(5/2) =2,991円(5/2) ×260,473,263株(5/2)
・株価2,991円(5/2)=PER(会社予想):31.08倍(5/2)×EPS96.24円(2019/3)
・株価2,991円(5/2)=PBR(実績):0.88倍(5/2)×BPS 3,390.80円(2018/3)
PI研のコメント(facebook):
・NECがAIに社運をかけて取り組む決断をし、「成長軌道への回帰」の中核にAIを据えました。そのために、現状の事業構造を整理し、今期増収増益にもかかわらず、来期は減収減益、いっきに勝負に出るといえます。そのための布石が新会社dotData, Inc.であり、「米国カリフォルニア州クパチーノ市に拠点を設け、シリコンバレーのスタートアップとして事業を開始」するとのことです。「20年度にはAI人材を全体で1000人と7割増やす」とのことですので、シリコンバレーでAIの人材を確保するとのことです。この新会社、日本で設立しても、優秀なAIの人材を1000人集めることは、2つの点から難しいといえるかと思います。まず、現在の日本に1000人の優秀な人材がいないことに加え、たとえ集まったとしても、その超高額な給料を日本で支払った場合、日本の企業の給与体系が根本から崩れ、新会社そのものが立ち行かなくなる恐れがあるからです。したがって、シリコンバレー以外の選択肢はないといえ、そこまでNECはAIに賭けたといえるかと思います。ちなみに、この新会社の最優先ミッションは「特徴量設計と予測モデル設計を自動化し、世界的なデータサイエンティスト不足を解消します」とのことですので、ひとことでいえば、AIの民主化といえます。NECの新会社、dotData, Inc.、どのようなAIカンパニーへと変貌してゆくのか、その動向に注目です。
続きは、・・:https://twitter.com/PurchaseTW
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