イオン、株価急騰、機関投資家?
11年ぶり高値のイオン株 何が起きたか:
・マネー研究所:6/12
・楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト:窪田真之
・株式投資というと、個人投資家には株主優待銘柄が人気です。特に消費者に身近な小売り関連の銘柄は、株主がお得に買い物できるようにするなど優待サービスを競い合っています。
・イオンもそうした銘柄の一つです。同社は100株以上で買い物金額の3%をキャッシュバックする「オーナーズカード」を発行。持ち株が増えるとキャッシュバックの割合も上がる(最高7%)などの優待サービスを提供しており、個人投資家に根強い人気があります。本決算は2月なので、2月と8月の権利付き売買最終日までに株券を購入しておけば、こうしたサービスが受けられます。
・イオンは今期2期連続の営業最高益の見通し:
・総合スーパー中心の事業構造は変化:
・4月中旬の決算発表後、株価は急ピッチで上昇。6月11日までに8営業日続伸し、07年3月以来、約11年ぶりの高値を付けました。現在も高値圏にあります。その背景には機関投資家の買いがあるとみられます。多くの機関投資家は小売業では、専門店やコンビニはポートフォリオに組み入れても、イオンなどの総合スーパーは避けてきました。つまり、優待狙いの個人以外は買い手がいなかったわけです。今は、機関投資家がポートフォリオに入れてもいい銘柄になったと考えます。
・総合スーパー中心の事業構造は変化:
・同社のビジネスの中核はずっと総合スーパーでしたが、今はそこが稼ぎ頭ではありません。現在の収益をけん引しているのは青い部分で示した、総合金融やデベロッパー(不動産)といった事業です。
・テナント料を稼ぎつつ魅力を高める:
・セブン&アイとともに業界の変化に期待:
・イオン株の予想PER(株価収益率)は50倍台を大きく超え、割高感を指摘する声も出始めました。しかしながら、私は数年先までの利益回復が続く前提なら、まだ買える水準だと判断しています。
イオン、2018年2月期、本決算:
・決算説明会資料:
・決算短信:
PI研のコメント(facebook):
・イオンの株価が急騰、4/11の本決算以降、株が右上がりで上昇しています。決算当時は2,000円前後で推移していた株価ですが、5月に入ると2,200円台と10%上昇、そして、6月に入ると2,400円台と、20%上昇し、買いが先行している状況です。以前からイオンのPERは50倍を超え、小売業界の中では高水準ですが、ここ数ケ月、上昇基調であり、どこで落ち着くのか、先が読めない展開といえます。NIKKEI STYLEのマネー研究所の記事では、「11年ぶり高値のイオン株 何が起きたか」との見出しで、この動きを論評していますが、これまでのイオンの株は「個人投資家には株主優待銘柄が人気」と、個人投資家からの人気があったとのことですが、ここ最近の動きは、11年ぶりでもあり、それでは説明がつかず、「その背景には機関投資家の買いがあるとみられ、・・」と、「ポートフォリオに入れてもいい銘柄になったと考えます。」と結論づけています。ただ、四季報ONLINでは、「機関投資家が5日に明らかになった当社株の1日申し込み現在での個別信用残動向では売り残高332万4800株に対して買い残高は32万5400株で、取組倍率は0.10倍と大幅な売り残超過の状況」とのことで、信用取引が影響しているとの見方です。また、日経新聞では、「イオン株の貸株残高は7日時点で92万1100株と融資残高(3万800株)を大きく上回っている。年初来高値を連日更新していることを受け、信用取引の売り方が損失覚悟の買い戻しを迫られているとの見方がある。」とのことで、やはり、信用取引が絡んでいるとの見方です。イオン、いずれにせよ、投資家の評価に変化が見られるといえ、今後、どのように株価が推移してゆくのか、そして、イオン本体がどう構造改革を断行してゆくのか、その動向に注目です。
続きは、・・:https://twitter.com/PurchaseTW
━━━━━━ お知らせ! ━━━━━━━━━━━━
1.2018年度版、現在集計中!
*2017年度版、食品スーパー・ドラッグストア財務3表連環分析!
*現在Vol.1:お申し込みはこちら
*食品スーパー・ドラッグストア、全上場企業約100社を対象!
*過去8年間を(ドラッグストア6年)、エクセルで自由自在に分析!
*分析事例:eラーニングで公開
2.週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!
3.facebookに「食品スーパーマーケット最新情報」グループ創設750人!とです。
« コストコ、日本でECに参入、2019! | Main | ジャパンミート、第3四半期、増収増益、好調! »
Comments