クローガー、2021年1月度、本決算、増収増益!
PI研のコメント(facebook):
・クローガーが3/4、2021年1月期の本決算を公表しました。アメリカの小売業は12月、1月決算が多く、クローガーは1月が決算期です。その結果ですが、売上高は108%、営業利益は124%となり、増収、大幅増益の好決算となりました。売上規模は約14兆円と、食品スーパーでは世界最大の規模といえます。まずは、P/Lですが、当期純利益が158%となり、営業利益の124%を超え、今期のクローガーの決算は空前の利益を計上しています。新型コロナウイルスが猛威を振るう真っ最中での決算ということもあり、注目の決算といえます。やや気になるのは原価は98%と改善し、粗利が23.32%と昨年の22.07%よりも改善しましたが、経費が107%と増加、結果、利益を圧迫、高では増益にはなりましたが、率では102%の増益と伸び悩みました。新型コロナウイルスによる人件費等の増加が経費を圧迫したものと思われます。一方、CF、キャッシュフローですが、営業CFは約7,000億円です。これを投資CFと財務CF、そして、キャッシュをどのくらい残すかで今後の経営戦略が見えてきます。クローガーのCEOのRodney McMullen氏は、投資CFに約40%、財務CFに約40%、結果、約20%のキャッシュを温存するという決断をしています。新型コロナウイルスの今後の影響が読めない中、投資を控え、財務を改善し、キャッシュを温存したといえるキャッシュ配分といえます。結果、BS、貸借対照表を見ると、現預金が増加、有利子負債が減少、純資産比率が改善しています。極めて慎重なキャッシュの配分による経営の安定と今後のためにキャッシュの確保を図ったといえます。クローガーですが、今期は既存店が14.1%増加、また、デジタル売上げが116%と2倍以上に増加しています。約2,000ケ所の集荷拠点と約2,500ケ所の配送拠点を設けており、結果、商圏の98%をカバーしたとのこと、鉄壁の守りをこの新型コロナウイルス下で構築したといえます。では、この決算を投資家はどう判断したかですが、決算発表のあった3/4以降、株価は上昇、投資家はクローガーを買いと判断したといえます。クローガーの株価は現在34.4ドル、PERは16.8倍とあまり高くはありませんが、PBRが3.2倍と高く、投資家はP/Lと関係の深いPERではなく、BSと関係の深いPBRの方を重視しているといえます。クローガー、新型コロナウイスの中、経営の安定をはかり、デジタルの投資を強化、来期は急成長はないまでも、安定した堅実な結果をもたらすのではないかといえ、今後のクローガーの動向に注目です。
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