日経1面(3/4)、気になる流通記事、ドンキ、ロピア!
「格安店の出店加速 ドンキ5割増、ロピアは3割増 強まる選別消費」
「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(HD)は格安が売りの「ドン・キホーテ」などの出店を2024年6月期に前期比5割増やす。ディスカウント型の食品スーパー「ロピア」も25年2月期に前期比3割増の20店出す。ハレの日などには高額品を買う一方、生活必需品は節約する選別消費が一段と強まっていることに対応する。・・」
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PPIH(ドン・キホーテ)とロピアが出店加速との記事が日経1面に掲載された。ここへ来て、格安店の出店が加速しているという趣旨の記事で、その象徴として、PPIH(ドン・キホーテ)が2024年6月期に5店舗、ロピアが25年2月期に20店舗新規出店との内容である。
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格安店の記事での事例はこの2社のみであり、また、その原因として、「強まる選別消費」をあげているが、確かに、その面はあるといえるが、これだけが原因とは思えない。原因は他にもあると思われ、さらに、強い原因があるのではないかと疑問をもった。
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この2つの格安店の事例、ドンキ(ドン・キホーテ)とロピアだが、今後の新規出店の状況を見ると、いずれも、居抜き出店が大半であり、自ら土地を購入し、建物を建て、敷金保証金等を投資しての、いわゆる新規出店ではないようだ。
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記事の中でのドンキ(ドン・キホーテ)の事例は「東京都板橋区の「ダイエー成増店」跡地」への出店であり、ロピアは大半がイトーヨーカ堂の撤退店舗への、いわゆる、居抜き出店である。
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したがって、この2社に関しては、出店加速の主な原因は「GMSの撤退への居抜き出店」であり、「強まる選別消費」よりも、「GMSの撤退への居抜き出店」の方が原因の強さが大きいといえる。企業が何かアクションを起こす場合は、必ず、因果関係があり、しかも、その原因は1つではなく、2つ、場合によっては数多く存在することが通常である。
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「強まる選別消費」はいくつかの原因の内の1つであり、しかも、この2つの事例では、原因の強さは「GMSの撤退への居抜き出店」の方が大きいと推測されるので、この面からの記事の補強が必要なのではないかとやや気になった。
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それにしても、ドンキ(ドン・キホーテ)、ロピアの新規出店は記事にもあるように加速しており、成長意欲が旺盛である。ちなみに、今期、積極的に新規出店をしている企業としては、この2社以外に、大黒天物産、トライアル、ベルク、ヤオコー等もあり、食品スーパーマーケットがここへきて、再び、成長戦略へ向けて、走り始めたようである。
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