ヤオコー、中間決算、増収増益、EPS、352.67円!
ヤオコーが11日発表した2024年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比5%増の144億円だった。消費者の節約志向が強まる中でも客数が増えた。地域ごとの顧客特性に合わせた品ぞろえの強化や、定番品を中心とした値引き施策が奏功した。売上高にあたる営業収益は18%増の3595億円と過去最高を更新した。
ヤオコー純利益5%増、地域対応で既存店好調 4〜9月https://t.co/E3PScPjMAL
— 日経電子版 投資・財務・会計 (@NK_Mkt_Insights) November 11, 2024
決算短信より:
第1 1次中期経営計画期間(2025年3月期~2027年3月期)におきましては、「グループでより強くなる」をメインテーマに掲げて、ライフスタイル業態とディスカウント業態の各社が自律的な成長を果たすことで、商圏シェアの向上を図るとともに、「グループ売上高1兆円体制」に向けた基盤づくりについても進めてまいります。
①グループとしての商圏シェアアップ
・ ライフスタイル業態とディスカウント業態でのシェア向上
・ ライフスタイル業態でのM&Aの継続検討
②グループ共通機能の強化(グループ売上高1兆円に向けた基盤づくり)
・ 人 事、財務、内部統制、店舗開発、物流、システム、製造
・ 経営人材の育成、人材交流・学び合い
③成長市場への投資と協業
・ ベトナム市場での成長支援と協業
・ 国内ベンチャーとの協業と新たな価値の創出
2024年9月30日現在の店舗数は、グループ全体で234店舗(ヤオコー191店舗 、エイヴイ13店舗 、フーコット5店舗、せんどう25店舗)となっております。
PI研コメント:
1.ヤオコーの2025年3月期の中間決算が11/11に公表されました。結果は増収増益の好決算です。この10月度、直近の既存店の数字を見ると、売上高103.6%=客数101.6%×客単価101.9%ですので、客数、客単価、バランスよく売上げを押し上げており、堅調な伸びといえます。しかも、今期、一度も昨対を下回ってません。ちなみに、中間決算累計では、106.3%ですので、好調さが維持されています。
2.客単価はPI値と一品単価に分解できますが、この中間段階では、既存店が客単価102.6%=PI値99.4%×一品単価103.2%ですので、PI値は若干下がっていますが、一品単価が上昇しており、これが客単価を押し上げています。日経新聞の記事では、「食品の値上げや米などの相場高による1点単価の上昇も売上高を押し上げた。」とのことですが、確かに、客単価を102.6%まで押し上げています。これに客数の101.6が相まって、売上高を103.6%にまでさらに押し上げたといえ、値上げのマイナス要因を客単価、客数、双方で押し上げたといえます。
3.通常、一品単価がアップすると、PI値が下がり、客単価が相殺されがちですが、ヤオコーの場合、PI値の落ち込みを最小限に抑えたことも好調な売上げの要因といえます。日経新聞にも「店舗ごとに地域の顧客に合わせて値引きを強化したり、独自総菜を充実させたりし、・・」とあるように一品単価の上昇を相殺するPI値アップに取り組んだことが大きいのではと思います。
4.ヤオコーの「第1 1次中期経営計画期間(2025年3月期~2027年3月期)」が現在進行中ですが、3つの大きな政策が掲げられています。1つめが既存店の活性化であり、商圏シェアアップに取り組むとのことです。この中間決算時の既存店の数字を見ると、106.3%ですので、順調といえます。2つ目が売上高1兆円を目指した内部体制の強化です。今期の通期予想の売上高が約7,000億円、14.1%増ですので、数年以内に達成可能な射程圏内に入ったいえます。人 事、財務、内部統制、店舗開発、物流、システム、製等、あらゆる経営管理体制をの強化が求められます。そして、3つ目は成長戦略ですが、新規市場としてベトナムを視野に入れているとのことです。食品スーパーマーケットの成長戦略の源泉は新規出店にありますが、国内は厳しい競争があり、M&Aに比重が移りつつありますので、海外、特に、東アジアが今後、有力な成長市場ですので、ヤオコーのベトナム市場への取り組みに注目です。
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